【コラム】能勢電鉄のティラミス色はいつ頃からティラミスと呼ばれていたのか?

のせでんコラム

目次


前置き

ティラミスといえば、北イタリア生まれで今や世界的に有名なデザートの一種です。

能勢電鉄で1983~1992年に1500系・1000系で見られた
「マルーンの窓周りにクリーム(アイボリー)色」
をあしらった塗装は、この洋菓子のティラミスに似ている所から
「ティラミスカラー」などと呼ばれ親しまれています。
(そして間もなく復刻塗装が終了します・・・)

しかし、現在では公式でも定着した愛称ですが、
このカラーリングがティラミスと呼ばれるようになったのは意外と最近のこと。
1983~1992年に現役だった頃は単純に「マルーンとクリームのツートンカラー」などと呼ばれていました。

そもそもティラミスが日本で有名になったのは1990年。
従来からあったカラーリングを新しいお菓子の名前で呼ぶのは確かに不自然かもしれません。
(人によっては「プリン」とか「カステラ」とか呼んでいたことはあったそうです)

 
では、いつ頃からティラミスと呼ばれるようになったのか?
今回はその起源を追ってみたいと思います。
(知っている方からすると「なんだ」と思われる内容かもしれませんが、
 初心者向けとしてお読みください。)

 



~2015年

このカラーリングは人気ゆえに2度も復刻塗装されていますが、
能勢電鉄の創立100周年を記念した「100周年記念号」として
1度目の復刻塗装(1550F・2008~2010年)された時には、
「マルーンとクリーム(アイボリー)」と呼ばれ、
ティラミスのテの字も現れることはありませんでした。

100周年記念号の1550F

Googleではページの更新日の範囲を指定して検索できますが、
2015年までの期間で「ティラミス 能勢電鉄」といった
ワードで検索しても、ほとんど洋菓子のティラミスのページしかヒットしません。

 



2016年~

転機が訪れたのは2016年。
5100系の5142Fがこの1500系復刻塗装で出場し、6/16デビュー。
この少し前から、Twitter等で『ティラミス』の愛称が自然発生的に広がり始めます。
(阪神車両メンテナンスで出場後の姿を現した頃からじわじわと……?)

そしてデビュー当日に公式Facebookがティラミスと発言したり
約2ヶ月後に公式が乗っかったイベントも開催されたりと、
『ティラミス』の愛称が定着していったものと考えられます。

※イベント⇒
8/17(水)デコティラミスをつくろう!レポート|妙見の森ブログ|のせでん【能勢電鉄】

↓↓最近でも↓↓

 



その起源は……?

先述のようにGoogle検索では全然ヒットしない情報ですが、
Twitter上の最古の起源はいつなのか・・・
と思い、調べてみました。
(昔はGoogle検索でもツイートがたくさんヒットしたのに、イーロンが余計なことばっかりするから。。。

具体的には、
『ティラミス 1500 until:2016-06-16』といった単語で
検索していくと、指定日以前のツイートだけを掘ることができます。
(もちろん、鍵アカウントのツイートや削除されたツイートは発掘できません)

そうして見つかった(おそらく)最古の
「1500系=ティラミス」というツイートはこちらになります。
(2011年5月)

偶然なのか、はたまた予言されていたのか・・・

 

 

そんな『ティラミス』塗装の5142Fも、
本記事公開から約半月で検査入場し、ついに見納めとなってしまいます。

マルーン単色になっても性能的には変わりませんが、
自然の風景に映える今のうちに撮影にいらしてみてはいかがでしょうか

 



その後――

検査期限にともない、予定通り5142Fは正雀工場に入場。
出場時には阪急時代と同じマルーン1色となり、復刻塗装は終了してしまいました。

 

しかし、実はまだティラミス塗装の電車を見られる場所があります。

 

それは吉川八幡神社

『ごく平凡な神社』を自称しながら、
電車のカットボディが鎮座していたり御神馬がいたりと情報量の多い神社です。

ここに鎮座する1552号車のカットボディに、
往年のティラミスカラー時を再現したラッピングが
2022年12月より施されています。

 

吉川八幡神社のカットボディについては、
鉄道番組『新 鉄道ひとり旅』でも紹介されていました。
(※収録時点ではティラミスラッピング施工前)

 



関連リンク

 

 


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