【能勢電鉄】妙見の森関連事業、および妙見の森ケーブル・リフトも廃止へ

川西市,能勢電ニュース

能勢電鉄HPおよび関連ニュースサイトにて、

「妙見の森 関連事業」の終了および 鋼索線の廃止届の提出

についてのリリースがありました。

 


目次


概要

<能勢電鉄>妙見山で展開する「妙見の森 関連事業」の終了および 鋼索線(ケーブル)の廃止届の提出について(※PDF)


(↓PDF読めない方向け)

 
妙見の森関連事業とは、以下の3つの事業を指しています。

  • 鋼索線妙見の森ケーブル:黒川~ケーブル山上)
  • 索道線妙見の森リフト:ふれあい広場~妙見山)
  • その他事業妙見の森バーベキューテラス、妙見の森 山上の足湯、黒川駅前駐車場 など)

先ほどのリリース資料によれば
廃止日は1年後の「2024年6月24日」となっていますが、
鉄道の廃線においても前倒しの廃止はよくあること。

実際には2023年12月3日の今年度の営業終了をもって
(または来年の3が日までで?)廃止になる可能性もあります。

⇒2023/09/13追記:恐れていた通り、
 2023年12月3日の今年度の営業終了をもって廃止のようです・・・泣
  (※廃止予定日は最終営業日の翌日となるのが通例です。)

※2023/09/13 日経新聞より

 



予兆はあったのか?

過去の記事で取り上げたところでは、
2022年3月期決算において、コロナ禍もあって
「収益性の低下により投資額の回収が見込めないため」
という理由で、その資産価値(約4.5億円)をほぼゼロにする減損損失が計上されていました。

 

また別の記事で全国のケーブルカーの運賃を調べたときは、
距離換算で妙見の森よりもっと高い運賃を取っているケーブルカーもたくさん存在しました。

もっと値上げすれば生き延びられるのに・・・
とも思いますが、リリース資料には
「今後大規模な更新投資が必要となる見込み」
と記載があり、今後の補修や修理費用までは賄えないものと考えられます。
(全国の他のケーブルカーは車両の置き換えもしているが、妙見の森は60年選手)

 

春は桜、夏は紫陽花、秋は紅葉やコスモスに彩られた
妙見の森ケーブル・リフトの風景も、間もなく見納めに……

今年行けるうちに堪能しておきたいところです。

 



これまでの沿革

主な沿革は、リリース資料に記載以外のものを含めると
以下のようになっています。
(一部出典:能勢電鉄100年史)

  • 1919/07/01:妙見鋼索鉄道 敷設免許申請
  • 1922/02/18:妙見鋼索鉄道 敷設免許承認
  • 1922/05/29:妙見鋼索鉄道株式会社 設立
  • 1923/12/10:妙見鋼索鉄道 工事着工
  • 1924/05/26:妙見鋼索鉄道 電気事業の経営認可
  • 1925/08/01:妙見鋼索鉄道 下部線・上部線の営業開始
  • 1944/02/10:戦時中の企業整備令により、妙見鋼索鉄道を廃業し資材撤収
  • 1945/04/01:妙見鋼索鉄道株式会社 解散
     
  • 1950/02/18:能勢妙見鋼索鉄道 敷設免許承認
  • 1952/04/04:能勢電気軌道(当時)、能勢妙見鋼索鉄道より免許を譲り受ける
  • 1956/10/16:撤去された旧上部線の線路や機材を転用した十国峠ケーブルカーが静岡県で開業
  • 1959/09/12:鋼索線(妙見ケーブル 黒川~山上間)建設工事起工
  • 1960/04/22:鋼索線を開業
  • 1960/08/27:索道線(妙見リフト 郷土館前~妙見山間)を開業、郷土館を開業(1988年3月に閉館)
  • 1961/07/01:妙見山キャンプ村開設(後に閉鎖)
  • 1965/04/01:山上を「ケーブル山上」に改称
  • 1973/09/15:妙見山クッキングセンター(現:妙見の森バーベキューテラス)を開業
  • 1989/07/01:リフトの郷土館前を「展望公園前」に改称
  • 1993/03/27:展望公園内に「森のカフェ 味彩(あじさい)」が開業(2021年営業後に廃止)
  • 1993/06/04:妙見ケーブルの車両愛称が「ほほえみ」「ときめき」に決定
  • 1993/07/25:妙見山クッキングセンターのグレードアップ工事完成
  • 1993/08/01:「妙見の水」取水場を設置
  • 1993/10/01:展望公園を「妙見の水広場」に改称、あわせてリフトの展望公園前を「妙見の水広場前」に改称
  • 1999/12/01:鋼索線、索道線などの冬期平日の運休を開始
  • 2000/10/01:妙見の森の「かわらけ投げ」「ダーツ」の営業を開始
  • 2001/05/20:観光遊覧鉄道線(トロッコ列車)「シグナス森林鉄道」を開業(2021年11月27日に廃止)
  • 2006/12/20:鋼索線、索道線などの冬期休日の運休を開始(年末年始などは営業)
  • 2010/08/07:妙見ケーブル・リフト運転再開50周年記念事業の一環として、シグナス森林鉄道と桜谷軽便鉄道のコラボ運転会が開催(~08/15の土日)
  • 2013/03/16:「妙見ケーブル」「妙見リフト」を「妙見の森ケーブル」「妙見の森リフト」に改称し、妙見の水広場前を「ふれあい広場」に改称
    • 2013/09/14:妙見の森山上の足湯を開業、アート作品「北極星入口駅」「山上のブランコ」を設置
      • 同日、開業100周年事業で北極星入口駅の線路にタイムカプセルが埋められる
    • 2018/07/07:西日本豪雨により妙見の森リフトが運休(09/15営業再開)
    • 2020~2021年:コロナ禍によりたびたび運休を余儀なくされる
    • 2022/03/19:通年で毎週水・木曜日を定休日に設定
    • 2023/06/23:廃止の告知と届け出
    • 2023/09/16~17:おそらく最後の大イベント、妙見の森フェスティバルが開催
      • このイベントにて、2013年に埋められたタイムカプセルが開封される
    • 2023/09/22:廃止の前倒しについて公式リリースが出される
    • 2023/12/03:営業最終日(予定)
    • 2023/12/04:全事業の廃止(予定)

     



    関連リンク

     

     


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