【コラム】のせでん沿線から「青春18きっぷ」でどこまで行けるのか?(2022年版)
※本記事の内容は、2022/12/17 ダイヤ改正前の能勢電鉄ダイヤに準拠しています。※
目次
【前置き】
2022年も、まもなく夏の「青春18きっぷ」スタート!!
しかし、のせでん沿線に住んでいると
- 「大阪まで片道1時間かかる・・・」
- 「東京まで片道で半日潰れるとかカンベン」
- 「姫路まで往復だけでも元とれるやん・・・」
なんてネガティブな声も聞こえるもの。(筆者調べ:知らんけど)
そこで今回は、のせでん沿線から
- 始発に乗って当日中に、片道どこまで遠くへ行けるのか?
- 始発に乗って終電までに帰って来るなら、往復どこまで行けるのか?
- 始発に乗って現地に2時間以上滞在して、終電までに帰って来るならどこまで行けるのか?(今年追加)
徹底調査しました!!!
【青春18きっぷとは?】
名前は聞いたことがあっても、使い方や何が便利なのか知らない……
という方向けにおさらいです。
「青春18きっぷ」とは、JR各社が発売している
春休み・夏休み・冬休みの前後の期間に使用できる
たいへんお得な周遊きっぷです。
<価格>
5枚つづりで12,050円(1枚あたり2,410円)
<メリット>
- JR全線の暜通・快速列車の暜通車自由席が乗り放題
- 1人で5回(連続しない5日)に分けて使うことも、5人で1回(1日)で使うことも可能
- 1枚あたり2,410円なので、大阪⇔姫路の往復とかでも意外と元が取れてしまう
<デメリット>
- 利用できる期間が限られている(詳細は参考リンク先を参照)
(期間内に使い切れない場合は、金券ショップやヤ●オクなどの利用も検討の価値あり) - 特急列車や急行列車に乗る場合は利用できず、正規運賃が別途必要(新幹線は全列車が特急列車)
- 私鉄や第三セクター鉄道に乗る場合は利用できず、正規運賃が別途必要(一部例外あり)
- 24時をまたぐとその次の駅から別途運賃が必要
(東京および大阪近郊の電車特定区間は例外で、終電まで有効)
<参考リンク>
【調査結果】
ということで本題へ。
今年は地方別に結果画像をご用意しました。
昨年の記事では考慮できていなかった(スミマセン)のですが、、、
平日ダイヤと休日ダイヤで到達できる目的地に大きな差があります。
(『大阪6:33 新快速米原行き』と『川西池田5:44発 暜通京都行き』の有無で結果に大差が……)
調査方法としては、こんな感じで地道に乗換案内のサイトをポチポチやっています。
【近畿地方】
<往復で元が取れない区間>
- 大阪起点で、この紫エリアを往復するだけの場合は、
通常の切符を買って往復した方が安く(2,410円未満)なります。
(※川西池田起点の場合は、計算が変わってきます)
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
- 下記の青線または赤線のエリアを除く全域
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- 紀勢本線(和歌山経由)宇久井~新宮
- 紀勢本線(亀山経由)三ノ瀬~二木島
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
- 紀勢本線 新宮~二木島 間
※特急を使わずに一周する場合は「和歌山→新宮→亀山」ルートのみ日帰り可
【中国地方】
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
- 山陽本線 岩国まで
- 山陰本線 末恒駅(鳥取市)まで
- 宇野線 全線(宇野まで)
- 本四備讃線 全線(宇多津・高松まで)
- 伯備線 備中神代まで
- 姫新線(佐用経由)津山まで
- 姫新線(伯備線経由)中国勝山まで
- 津山線 全線
- 吉備線 全線
- 因美線 東郡家まで
- 呉線 全線(広島まで)
- 芸備線(新見経由)野馳まで
- 芸備線(広島経由)中三田まで
- 福塩線 府中まで
- 可部線 全線(あき亀山まで)
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- 山陽本線 光まで
- 山陰本線 倉吉まで
- 姫新線(佐用経由)中国勝山まで
- 姫新線(伯備線経由)全線(新見まで)
- 伯備線 根雨まで
- 因美線 全線
- 芸備線(新見経由)備後落合まで
- 芸備線(広島経由)三次まで
- 福塩線 府中まで
- 岩徳線 川西まで
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
- 山陽本線 全線(下関まで)
- 山陰本線(鳥取経由)益田まで
- 山陰本線(厚狭~長門市経由)益田・下関まで
- 姫新線 全線(新見まで)
- 芸備線 全区間
- 福塩線 全線
- 境線 全線
- 木次線 全線
- 岩徳線 全線
- 山口線 全線(益田まで)
- 美祢線 全線(長門市まで)
- 宇部線 全区間
- 小野田線 全区間
【四国地方】
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
- 本四備讃線 全線(宇多津・高松まで)
- 予讃線 平日は波方まで、休日は伊予三芳まで
- 高徳線 全線(徳島まで)
- 土讃線 平日は大杉まで、休日は阿波池田まで
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- 予讃線 平日は三津浜まで、休日は伊予北条まで
- 土讃線 平日は後免まで、休日は豊永まで
- 鳴門線 全線
- 牟岐線 阿南まで
- 徳島線(阿波池田経由)平日は全線、休日は下浦まで
- 徳島線(佐古経由)石井まで
- 石井駅で離合するため、徳島線を縦断するルートならどちら経由でも可
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
- 予讃線 全線(宇和島まで)
- 内子線 全線
- 予土線(宇和島経由)江川崎まで
- 牟岐線 全線(阿波海南まで)
- 土讃線 全線(窪川まで)※窪川以西へは特急利用が必要
【九州地方】
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- なし
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
【★】印は博多~姪浜まで福岡市地下鉄を利用(別途運賃300円)
- 山陽本線 全線(門司まで)
- 鹿児島本線 八代まで(肥薩おれんじ鉄道線を含めると出水まで)
- 長崎本線 肥前大浦まで(平日のみ:佐世保線経由で長崎まで)
- 日豊本線 佐伯まで
- 久大本線(久留米経由)日田まで
- 久大本線(大分経由)由布院まで
- 豊肥本線(熊本経由)宮地まで
- 豊肥本線(大分経由)豊後竹田まで
- 筑豊本線 全線
- 篠栗線(福北ゆたか線) 全線
- 筑肥線(佐賀経由)平日は唐津経由姪浜まで、休日は西唐津まで
- 筑肥線(福岡市地下鉄経由【★】)平日は伊万里まで、休日は唐津まで
- 唐津線 全線(佐賀経由、西唐津まで)
- 佐世保線 全線(佐世保まで)
- 香椎線 全線
- 三角線 全線
- 日田彦山線 添田まで(代行バスを含めると彦山まで)
- 後藤寺線 全線
西九州新幹線開業後(2022/09/23~)の変更について
JR線の暜通列車で行ける範囲は変更なし、ただし到着時刻が少し遅くなります。
その関係上、平日のみ松浦線の伊万里発松浦行きに接続できていましたが間に合わなくなります。
- 佐世保線 佐世保まで(改正前平日 改正前休日 改正後平日 改正後休日)
- 長崎本線 長崎まで(改正前平日 改正後平日)
- 松浦鉄道 佐々まで(改正前平日 改正後平日)
- 松浦鉄道 伊万里まで(改正前平日 改正後平日)
- 松浦鉄道 松浦まで(改正前平日 改正後平日は伊万里どまり)
【北陸地方】
※ IRいしかわ鉄道線:金沢~津幡は通過利用のみ可能
※ あいの風とやま鉄道線:富山~高岡は通過利用のみ可能
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
- 北陸本線 全線(金沢まで)
- 小浜線 全線
- 七尾線 能瀬まで
- 越美北線 越前大野まで
- ※IRいしかわ鉄道線の津幡より先は、別途運賃必要なため今回対象外
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- 七尾線 七尾まで
- 越美北線 全線(九頭竜湖まで)
- ※IRいしかわ鉄道線の津幡より先は、別途運賃必要なため今回対象外
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
- 七尾線 全線(和倉温泉まで)
- 氷見線(岐阜~高山~富山~高岡経由)全線
- 城端線(岐阜~高山~富山~高岡経由)全線
- ※IRいしかわ鉄道線の津幡より先は、別途運賃必要なため今回対象外
<参考>
第三セクター利用時に別途必要になる主要駅間の運賃
(2022年7月現在)
金沢 | 倶利伽羅 | 高岡 | 富山 | 市振 | 糸魚川 | 直江津 | |
金沢 | --- | ||||||
倶利伽羅 | 370 | --- | |||||
高岡 | 840 | 470 | --- | ||||
富山 | 1,240 | 870 | 0※ | --- | |||
市振 | 2,470 | 2,100 | 1,490 | 1,130 | --- | ||
糸魚川 | 3,020 | 2,650 | 2,040 | 1,680 | 550 | --- | |
直江津 | 3,780 | 3,410 | 2,800 | 2,440 | 1,310 | 900 | --- |
北陸おでかけパス(土日祝限定・要予約・2,500円)や
IR・あいの風フリーきっぷ(土日祝+α限定・当日購入可・2,000円)のような
企画乗車券も発売されています。
【東海地方】
※三重県は【近畿地方】を参照
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
- 東海道本線 平日は函南まで、休日は三島まで
- 中央本線(中央西線)全線(塩尻まで)
- 関西本線 全線
- 高山本線 焼石まで
- 紀勢本線(亀山経由)三ノ瀬まで
- 武豊線 全線
- 太多線 全線
- 飯田線(豊橋経由)平岡まで
- 身延線 富士宮まで
- 名松線 全線
- 参宮線 全線
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- 東海道本線 全線(熱海まで)
- 高山本線 飛騨国府まで
- 紀勢本線(亀山経由)二木島まで
- 飯田線(豊橋経由)飯田まで
- 飯田線(塩尻経由)伊那松島まで
- 身延線 寄畑まで
- 伊東線 伊東まで(伊豆急 川奈まで)
- 御殿場線 平日は駿河小山まで、休日は山北まで
- ※御殿場線は今回調査の区間では唯一、休日の方が遠くまで往復できる
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
- 高山本線 全線(富山まで)
※富山から高岡経由で氷見線・城端線へも当日中に到達可 - 紀勢本線(亀山経由)全線(新宮まで)
- 飯田線 全線
- 身延線 全線(甲府まで)
【関東・甲信地方】
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
- 篠ノ井線 塩尻~松本まで
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- 東海道本線 平日は茅ケ崎、休日は二宮まで
- 中央本線(中央東線)塩尻~富士見まで
- 信越本線 篠ノ井~長野まで
- 篠ノ井線 松本~姨捨まで
- 伊東線 伊東まで(伊豆急 川奈まで)
- 大糸線 松本~島内まで
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
【★】印は長野~豊野まで北しなの線を利用(別途運賃260円)
- 関東地方(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県)
緑線・青線のエリアと下記の途中までしか行けない区間以外は全路線
- 飯田線 全線
- 身延線 全線
- 小海線 全線
- 水郡線 平日は全線、休日は水戸~常陸大子・常陸太田まで
- 飯山線(長野経由【★】)全線
【東北地方】+新潟
<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>
- なし
<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>
【★】印は長野~豊野まで北しなの線を利用(別途運賃260円)
- 東北本線 平日は小牛田まで、休日は藤田(福島県)まで
- 奥羽本線 平日のみ庭坂まで、休日は不可
- 信越本線(上越線経由)柏崎~長岡~新潟まで
- 信越本線(長野経由【★】)直江津~新潟まで
- 羽越本線(長野経由【★】)村上まで
- 常磐線 平日のみ全線、休日は広野まで
- 飯山線(長野経由【★】)全線
- 磐越西線(長野経由【★】)新津~津川まで
- 磐越西線(郡山経由)平日のみ郡山~会津若松まで、休日は不可
- 磐越東線(郡山経由)平日のみ郡山~小野新町まで、いわき経由や休日は不可
- 仙山線 平日のみ仙台~愛子まで、休日は不可
- 仙石線 平日のみあおば通~仙台~東塩釜まで、休日は不可
- 水郡線 平日のみ全線、休日は水戸~常陸大子まで
- 越後線(長野経由【★】)吉田~新潟まで
- 弥彦線(長野経由【★】)東三条~吉田まで
- のせでん沿線を車移動して川西能勢口/川西池田の始発に乗れる場合は、以下まで移動可能
なお駐車代- 東北本線 平日は石越・利府まで、休日でも小牛田まで
- 常磐線 休日でも仙台まで縦断可
- 磐越西線 休日でも会津若松まで
- 磐越東線 平日・休日とも縦断可能
- 仙山線 休日でも愛子まで
- 仙石線 休日でも東塩釜まで
- 水郡線 休日でも縦断可能
【北海道地方】
のせでん沿線からでは、青春18きっぷだけで1日で北海道へは到達できません。
「青春18きっぷ 北海道新幹線オプション券」を使用するにしても、
新函館北斗駅に到着するのは平日なら2日目の夕方、休日だと2日目の夜になります。
【まとめ】
いかがでしょうか。
これをご覧いただければ、たとえば
『1日目は朝6時に出て、佐伯のネカフェに泊まって、2日目は念願の宗太郎越え!!』
なんて旅のプランも立てられるはず。
(実際に行くかどうかは別として、プランを立てるだけでも楽しいはず)
なにかの参考になれば幸いです♪♪
(2022年春に宗太郎越えを含む一人旅を実際に敢行しました☆)
速歩きで余裕でした。
— nirvash☆旅・鉄道用 (@FR_nirvash) March 12, 2022
宗太郎いってきまさいき!!
(買い物も駅の撮影もWCまで全部夜のうちに済ませたのは大正解) pic.twitter.com/TE2Eg5UoGj
【注意・免責事項】
なお、ここまでの記載については、以下の事項を考慮していません。
それぞれ、ご注意ください。
- 冒頭に記載の通り、平日ダイヤと休日ダイヤで到達できる最果てが大きく変わる路線があります。
一部の例外を除いて休日ダイヤでは1日で行ける範囲が狭まります。
- あくまで「のせでん沿線」を基準にしたルートです。
妙見口・日生中央を始発、終電のベースにしています。
大阪発のルートではありません。
- 2022年7月時点での情報です。
2022年秋以降、九州では西九州新幹線の開業でダイヤが変わりますが、
その結果はダイヤ発表後に本記事に追記します。
- 実際の乗り換え時間などは、各乗換案内サイトでご確認ください。
「これ緑線・青線または赤線になってるけどどうやって行くの??」
といったご質問があればコメントまでどうぞ。
なお歩く速度は全て「急いで」に設定しています。
- 今さら「18きっぱー」の皆さまに説明するまでもありませんが、
食事や観光の時間は一切考慮していません。
青線または赤線の果てに近づくほど、食事や観光の時間は無くなります。
- 川西~大阪(梅田)間のルートについては、
阪急(川西能勢口)利用とJR(川西池田)利用の、両方の場合があります。
- 緑線・青線は「同一ルートで日帰り往復できる」ラインとなっています。
微妙に赤線になっているところ(紀勢本線など)でも、
行きと帰りを別ルートにすれば日帰りできるパターンはあるので探してみてください。
- 第三セクターなどの私鉄線を経由するルートの場合、その運賃は別途必要になります。
今回は北陸地方の旧在来線ルートを除外(通過利用の区間を除く)しましたが、
以下のルートについては区間が短くそこからの分岐が多いため、細線で記載しています。- 「北しなの線 長野駅~豊野駅(260円)」(飯山線~新潟・直江津方面)
- 「福岡市地下鉄 博多駅~姪浜駅(300円)」(筑肥線~唐津・伊万里方面)
- 終着駅の到着時刻が24時を回る場合は、
24時を越えて最初に停車する駅~終着駅までの別途運賃が必要になります。
(翌日も青春18きっぷで移動する場合は問題なし)
【関連リンク】
<前回の記事>(2021年版)
2021/07/20
(NOSE KNITs – のせでん沿線の魅力紹介WordPress)
【直近の鉄道イベント情報】
(Tetsudo.comより)
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