【能勢電鉄】妙見の森関連事業、および妙見の森ケーブル・リフトも廃止へ
能勢電鉄HPおよび関連ニュースサイトにて、
「妙見の森 関連事業」の終了および 鋼索線の廃止届の提出
についてのリリースがありました。
目次
概要
<能勢電鉄>妙見山で展開する「妙見の森 関連事業」の終了および 鋼索線(ケーブル)の廃止届の提出について(※PDF)
【妙見の森に関するお知らせ】
— のせでん【公式】 (@Noseden_PR) June 23, 2023
妙見の森関連事業の営業終了についてニュースリリースを発出しました。https://t.co/0N1vN1IqPC
様々な要因・環境の変化がいくつも重なった結果の決断です。
こちらでお知らせできることは、いつもと変わらず紫陽花が美しく見ごろです。ぜひお立ち寄りください。 pic.twitter.com/snlbIot6kq
妙見の森事業自体の廃止・・・
— nirvash@Nose KNITs (@FR_nirvash) June 23, 2023
社長が突然変わったとたんに、とんだ大鉈が振り下ろされたな・・・😭 pic.twitter.com/ZaD8k1AbrJ
妙見の森関連事業とは、以下の3つの事業を指しています。
- 鋼索線(妙見の森ケーブル:黒川~ケーブル山上)
- 索道線(妙見の森リフト:ふれあい広場~妙見山)
- その他事業(妙見の森バーベキューテラス、妙見の森 山上の足湯、黒川駅前駐車場 など)
先ほどのリリース資料によれば
廃止日は1年後の「2024年6月24日」となっていますが、
鉄道の廃線においても前倒しの廃止はよくあること。
実際には2023年12月3日の今年度の営業終了をもって
(または来年の3が日までで?)廃止になる可能性もあります。
⇒2023/09/13追記:恐れていた通り、
2023年12月3日の今年度の営業終了をもって廃止のようです・・・泣
(※廃止予定日は最終営業日の翌日となるのが通例です。)
予兆はあったのか?
過去の記事で取り上げたところでは、
2022年3月期決算において、コロナ禍もあって
「収益性の低下により投資額の回収が見込めないため」
という理由で、その資産価値(約4.5億円)をほぼゼロにする減損損失が計上されていました。
2022/06/21
また別の記事で全国のケーブルカーの運賃を調べたときは、
距離換算で妙見の森よりもっと高い運賃を取っているケーブルカーもたくさん存在しました。
2021/02/04
もっと値上げすれば生き延びられるのに・・・
とも思いますが、リリース資料には
「今後大規模な更新投資が必要となる見込み」
と記載があり、今後の補修や修理費用までは賄えないものと考えられます。
(全国の他のケーブルカーは車両の置き換えもしているが、妙見の森は60年選手)
春は桜、夏は紫陽花、秋は紅葉やコスモスに彩られた
妙見の森ケーブル・リフトの風景も、間もなく見納めに……
今年行けるうちに堪能しておきたいところです。
これまでの沿革
主な沿革は、リリース資料に記載以外のものを含めると
以下のようになっています。
(一部出典:能勢電鉄100年史)
- 1919/07/01:妙見鋼索鉄道 敷設免許申請
- 1922/02/18:妙見鋼索鉄道 敷設免許承認
- 1922/05/29:妙見鋼索鉄道株式会社 設立
- 1923/12/10:妙見鋼索鉄道 工事着工
- 1924/05/26:妙見鋼索鉄道 電気事業の経営認可
- 1925/08/01:妙見鋼索鉄道 下部線・上部線の営業開始
- 1944/02/10:戦時中の企業整備令により、妙見鋼索鉄道を廃業し資材撤収
- 1945/04/01:妙見鋼索鉄道株式会社 解散
- 1950/02/18:能勢妙見鋼索鉄道 敷設免許承認
- 1952/04/04:能勢電気軌道(当時)、能勢妙見鋼索鉄道より免許を譲り受ける
- 1956/10/16:撤去された旧上部線の線路や機材を転用した十国峠ケーブルカーが静岡県で開業
- 1959/09/12:鋼索線(妙見ケーブル 黒川~山上間)建設工事起工
- 1960/04/22:鋼索線を開業
- 1960/08/27:索道線(妙見リフト 郷土館前~妙見山間)を開業、郷土館を開業(1988年3月に閉館)
- 1961/07/01:妙見山キャンプ村開設(後に閉鎖)
- 1965/04/01:山上を「ケーブル山上」に改称
- 1973/09/15:妙見山クッキングセンター(現:妙見の森バーベキューテラス)を開業
- 1989/07/01:リフトの郷土館前を「展望公園前」に改称
- 1993/03/27:展望公園内に「森のカフェ 味彩(あじさい)」が開業(2021年営業後に廃止)
- 1993/06/04:妙見ケーブルの車両愛称が「ほほえみ」「ときめき」に決定
- 1993/07/25:妙見山クッキングセンターのグレードアップ工事完成
- 1993/08/01:「妙見の水」取水場を設置
- 1993/10/01:展望公園を「妙見の水広場」に改称、あわせてリフトの展望公園前を「妙見の水広場前」に改称
- 1999/12/01:鋼索線、索道線などの冬期平日の運休を開始
- 2000/10/01:妙見の森の「かわらけ投げ」「ダーツ」の営業を開始
- 2001/05/20:観光遊覧鉄道線(トロッコ列車)「シグナス森林鉄道」を開業(2021年11月27日に廃止)
- 2006/12/20:鋼索線、索道線などの冬期休日の運休を開始(年末年始などは営業)
- 2010/08/07:妙見ケーブル・リフト運転再開50周年記念事業の一環として、シグナス森林鉄道と桜谷軽便鉄道のコラボ運転会が開催(~08/15の土日)
- 2013/03/16:「妙見ケーブル」「妙見リフト」を「妙見の森ケーブル」「妙見の森リフト」に改称し、妙見の水広場前を「ふれあい広場」に改称
- 2013/09/14:妙見の森山上の足湯を開業、アート作品「北極星入口駅」「山上のブランコ」を設置
- 同日、開業100周年事業で北極星入口駅の線路にタイムカプセルが埋められる
- 2018/07/07:西日本豪雨により妙見の森リフトが運休(09/15営業再開)
- 2020~2021年:コロナ禍によりたびたび運休を余儀なくされる
- 2022/03/19:通年で毎週水・木曜日を定休日に設定
- 2023/06/23:廃止の告知と届け出
- 2023/09/16~17:おそらく最後の大イベント、妙見の森フェスティバルが開催
- このイベントにて、2013年に埋められたタイムカプセルが開封される
- 2023/09/22:廃止の前倒しについて公式リリースが出される
- 2023/12/03:営業最終日(予定)
- 2023/12/04:全事業の廃止(予定)
関連リンク
- <能勢電鉄>妙見山で展開する「妙見の森 関連事業」の終了および 鋼索線(ケーブル)の廃止届の提出について(PDF)
- 能勢電鉄、妙見の森事業の2024年終了を決定 妙見の森ケーブルも廃止へ – 鉄道コム
- 能勢電鉄、妙見山事業撤退へ ケーブルカー廃止を届け出 – 日本経済新聞
- ↑こちらには2023年の冬季休業期間前後に廃止予定と……涙
- ↑こちらには2023年の冬季休業期間前後に廃止予定と……涙
- 妙見の森ケーブル – Wikipedia
- 妙見の森リフト – Wikipedia
(NOSE KNITs – のせでん沿線の魅力紹介WordPress)
【直近の鉄道イベント情報】
(Tetsudo.comより)
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