【コラム】チェンソーマンに登場した『白い阪急電車』は実際どれぐらい似ていたのか?

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※記事中の写真・画像の著作権は
 「筆者撮影」と記載の物を除き全て
 『藤本タツキ・集英社・MAPPA』さんに帰属します。

※扱う題材の都合上、
 暴力シーンやグロテスクな描写が含まれています。
 苦手な方は回れ右ください。

 
目次


前置き

【チェンソーマン – シーズン1】
ABEMAにて2025/09/28まで無料配信中!!
 

チェンソーマンといえば、
週刊少年ジャンプで連載されたダークファンタジー漫画です。
第1部完結後、現在は第2部がJUMP+で配信されています。

また2022年にTVアニメ化したのち、
2025年9月には続編(劇場版 チェンソーマン レゼ篇)が公開予定。

(TVシリーズ公式サイトより)

そんな『チェンソーマン』に登場した……
本記事のタイトルになっている『白い阪急電車』とは!?

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原作漫画での描写

2019年9月9日。
いつものように週刊少年ジャンプを読んでいると……

チェンソーマンの第37話『電車・頭・チェンソー』にて、
主人公デンジとサムライソードの決戦の舞台として突如現れたのは

阪急電車。

ビルから落ちたらなぜか走る電車の上で、
そこでもまだ戦い続ける描写が当時はものすごく斬新でした。

正面は初代2000系の初期形態のような、でも側面は6000系のような。
でも顔はまごうことなき阪急電車。
車番は「2001」号車と書かれており、
側面に貼られたステッカーらしきものも年代を感じさせます。

本記事のタイトルになっている『白い阪急電車』はアニメ版の描写で、原作ではトーンが貼られているためより現実の阪急電車っぽい姿に。
しかし現実の「2001」は運転台撤去が仇となり、能勢電鉄には譲渡されず1990年に廃車解体済み。

そして車内のシーンも細部の違いはあれど、
やっぱりまごうことなき阪急電車。

舞台は東京
作者の藤本タツキ先生は秋田県出身なのに、
どうして阪急電車がチョイスされたのかは永遠の謎です。

チェンソーマンの作中舞台は「1997年の東京」とのことですが、
悪魔がいたり、ソ連が崩壊していなかったり、
現実とはちょっと違うパラレルワールドになっています。
(作中に登場した『京都に乗り入れる0系新幹線』は1997年には辛うじて残っています)

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アニメ版での描写

さて、そんなチェンソーマンが2022年10月よりTVアニメ化。

圧倒的な作画や、毎週変わるEDテーマに
関心が集まりましたが、筆者を含む鉄道ファンがひたすら気になっていたのは

『あの阪急電車はアニメではどう描かれるのか?』

原作で37話(単行本では5巻)ということもあり
第1シーズンでは間に合わない?と思ったら、
最終回「日本刀VSチェンソー」で待望のサムライソードとの決戦が描かれました。

放送当日に公開された予告編がこちら
(※年齢制限で埋め込みできませんでした…)

色はステンレス通勤電車・・・
しかしまごうことなき阪急電車だ!!!!!!

原作(先述)では初期車スタイルでしたが、
アニメ版では8両固定編成で、表示幕やシングルアームパンタを装備。
3000~7000系列をブレンドしたような顔になっているのも沼が深いです。
車番『2001』は原作を踏襲。
(シングルアームパンタは、
 作中の1997年だと現実では8200系や8040形が既に装備。)

行先が『急行|石井』になっているのは、
作中に練馬駅(西武池袋線)などが登場したりする都合、
実在の行先『石神井公園』をイメージしたのでしょうか。
(現実では智頭急行やJR四国に石井駅がありますが、東京からはかなり遠い)

 

そしていざ本編が放送されてみると、
外観だけでなく、車内のディテールも
原作以上に阪急電車に寄せてきています。さすがMAPPAさん。
(壁面のデザインとかもちろん完璧じゃないですが、
 色々怒られないためにあえて変えてるのかなと)

しかし版権的に許諾が取れなかったのか、
車体の色が白になっているほか、
エンディングでの取材協力といったクレジットにも登場せず。
(元々阪急はその手の許諾がかなり厳しい上に、戦闘で破壊もされるので……)

2025年9月、
続編(劇場版 チェンソーマン レゼ篇)
公開にあわせて第1期が期間限定で無料配信中
(2025/09/05~09/12 20:00まで
最終回の電車での戦闘シーンに、ぜひ刮目してみて下さい!!

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聖地巡礼するなら能勢電鉄へ!

というわけで、
なぜモデルになったのかは全く不明なものの、
「チェンソーマン」作中の電車内での戦闘シーンでモデルになった阪急(初代)2000系。

阪急2000系の実車は派生形式を含めても2014年までに
全て引退していますが、能勢電鉄には2025年現在も
阪急から譲渡された『元2000系』が活躍しています。

どうでしょう、このディテール。
非公式とはいえ、原作スタッフ・アニメスタッフとも
相当綿密な取材がなされたものかと思います。

チェンソーマンのファンで大阪方面へ来られる
機会がある方は、ぜひ能勢電鉄にも足を伸ばしてみて下さい。

1700系車両は老朽化や世代交代で1編成を残すのみとなっており、その最後の1編成も2026年春頃に営業運転終了予定となっています。
訪問予定日に1700系(1757F・1757編成車)が動いているかどうか確認するには、こちらの記事をご参照ください。

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関連リンク

 


(NOSE KNITs – のせでん沿線の魅力紹介WordPress)

 
鉄道コム


【直近の鉄道イベント情報】

Tetsudo.comより)


 

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