【コラム】のせでん沿線から「青春18きっぷ」でどこまで行けるのか?(2024年版)

鉄道コラム


 


目次


【前置き】

2024年も、まもなく夏の「青春18きっぷ」スタート!!
(夏のリリースが遅くてハラハラしました……)

しかし、のせでん沿線に住んでいると

  • 「大阪まで片道1時間かかる・・・」
  • 「東京まで片道で半日潰れるとかカンベン」
  • 「姫路まで往復だけでも元とれるやん・・・」

なんてネガティブな声も聞こえるもの。(筆者調べ:知らんけど)

 

そこで今回は、のせでん沿線から

  • 始発に乗って当日中に、片道どこまで遠くへ行けるのか?
  • 始発に乗って終電までに帰って来るなら、往復どこまで行けるのか?
  • 始発に乗って現地に2時間以上滞在して、終電までに帰って来るならどこまで行けるのか?

徹底調査しました!!!

※昨年は白地図の画像編集に時間が掛かって間に合わなかったので、
 今年は一部省略しております。m(_ _)m

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【青春18きっぷとは?】

名前は聞いたことがあっても、使い方や何が便利なのか知らない……
という方向けにおさらいです。

「青春18きっぷ」とは、JR各社が発売している
春休み・夏休み・冬休みの前後の期間に使用できる
たいへんお得な周遊きっぷです。

<価格>
5枚つづりで12,050円(1枚あたり2,410円

<メリット>

  • JR全線の普通・快速列車の普通車自由席が乗り放題
  • 1人で5回(連続しない5日)に分けて使うことも、5人で1回(1日)で使うことも可能
  • 1枚あたり2,410円なので、大阪⇔姫路の往復とかでも意外と元が取れてしまう
     

<デメリット>

  • 利用できる期間が限られている(詳細は参考リンク先を参照)
    (期間内に使い切れない場合は、金券ショップやヤ●オクなどの利用も検討の価値あり)
  • 特急列車や急行列車に乗る場合は利用できず、正規運賃が別途必要
    • 新幹線は全列車が特急列車なので利用不可。
    • 自由席のグリーン車は別途グリーン券を購入すれば利用可能だが、
      指定席のグリーン車(快速マリンライナー等)では利用不可。
      ただし京阪神エリアの新快速「Aシート」はグリーン車扱いではないため利用可能
  • 私鉄や第三セクター鉄道に乗る場合は利用できず、正規運賃が別途必要(一部例外あり)
  • 24時をまたぐとその次の駅から別途運賃が必要
    • 東京および大阪近郊の電車特定区間は例外で、終電まで有効
      (JR宝塚線の尼崎~川西池田は含まれないので注意)
       

<参考リンク>

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【調査結果】

ということで本題へ。
今年も地方別に結果画像をご用意しました。

調査方法としては、こんな感じで地道に乗換案内のサイトをポチポチやっています。
平日と土休日で結果が変わる路線もあります。

なお前回(2022年版)の時はまだコロナ禍だったため、
そこから路線によって増便・減便や時間変更がけっこうあります。

 




【近畿地方】

<往復で元が取れない区間>

  • 大阪起点で、この紫エリアを往復するだけの場合は、
    通常の切符を買って往復した方が安く(2,410円未満)なります。
    (※川西池田起点の場合は、計算が変わってきます)

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>

  • 下記の青線または赤線のエリアを除く全域

<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • 紀勢本線(和歌山経由)紀伊佐野~新宮
  • 紀勢本線(亀山経由)船津~二木島

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

  • 紀勢本線 新宮~新鹿 間
    ※特急を使わずに一周する場合は「和歌山→新宮→亀山」ルートのみ日帰り可

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【中国地方】

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>

  • 山陽本線 岩国まで
  • 山陰本線(福知山経由)鳥取まで(平日は松崎まで)
  • 宇野線 全線(宇野まで)
  • 本四備讃線 全線(宇多津・高松まで)
  • 伯備線 備中神代まで
  • 姫新線(佐用経由)津山まで
  • 姫新線(伯備線経由)美作追分まで
  • 津山線 全線(津山まで)
  • 吉備線 全線(総社まで)
  • 因美線 河原まで
  • 呉線  海田市まで
  • 芸備線(新見経由)野馳まで
  • 芸備線(広島経由)白木山まで
  • 福塩線 府中まで
  • 可部線 全線(あき亀山まで)

<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • 山陽本線 岩田(光市)まで
  • 山陰本線(福知山経由)浜村まで(平日は中山口まで)
  • 姫新線(佐用経由)久世まで
  • 姫新線(伯備線新見経由)全線(津山まで)
  • 伯備線 上菅まで(平日は米子まで)
  • 因美線 全線
  • 芸備線(新見経由)備後落合まで
  • 芸備線(広島経由)三次まで
  • 福塩線 府中まで
  • 岩徳線 川西(岩国市)まで

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

  • 上記以外の全線・全区間

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【四国地方】

※路線図は省略

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>

  • 本四備讃線 全線(宇多津・高松まで)
  • 予讃線 伊予三芳まで(平日・休日とも)
  • 高徳線 全線(徳島まで)
  • 土讃線 阿波池田まで(平日・休日とも)

<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • 予讃線 伊予北条まで(平日・休日とも)
  • 土讃線 豊永まで(平日・休日とも)
  • 鳴門線 全線
  • 牟岐線 中田(小松島市)まで
  • 徳島線(阿波池田経由)阿波池田まで
  • 徳島線(佐古経由)佐古まで
    • 徳島線を横断して本州に帰るルートならどちら回りも可

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

  • 予讃線 全線(宇和島まで)
  • 内子線 全線
  • 予土線(宇和島経由)江川崎まで
  • 牟岐線 全線(阿波海南まで)
  • 土讃線 全線(窪川まで)※窪川以西へは特急利用が必要

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【九州地方】

※路線図は省略

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • なし

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

【★地】印は博多~姪浜まで福岡市地下鉄を利用(別途運賃300円)

  • 山陽本線 全線(門司まで)
  • 鹿児島本線 八代まで(肥薩おれんじ鉄道線は不可)
  • 長崎本線 肥前浜まで
  • 日豊本線 佐伯まで
  • 久大本線(久留米経由)日田まで
  • 久大本線(大分経由)由布院まで
  • 豊肥本線(熊本経由)肥後大津まで
  • 豊肥本線(大分経由)豊後竹田まで
  • 筑豊本線 全線
  • 篠栗線(福北ゆたか線) 全線
  • 筑肥線 【★地】西唐津まで(佐賀~唐津経由は不可)
  • 唐津線 全線(佐賀経由、西唐津まで)
  • 佐世保線 全線(佐世保まで)
  • 香椎線 全線
  • 三角線 全線
  • 日田彦山線 添田まで(代行バスを含めると日田まで)
  • 後藤寺線 全線

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【北陸地方】

18きっぱーの皆さんならご存じの通り、
2024年3月の北陸新幹線延伸に伴って利用可能なエリアが大幅に減少しました。

※ ハピラインふくい線:敦賀~越前花堂は通過利用のみ可能
※ IRいしかわ鉄道線・あいの風とやま鉄道線:富山~高岡~津幡は通過利用のみ可能

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>

  • 北陸本線 全線(敦賀まで)
  • 小浜線 全線
  • 越美北線 越前大野まで

<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • 越美北線 全線(九頭竜湖まで)

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

  • 高山本線 全線(岐阜~高山経由、富山まで)
  • 七尾線(岐阜~高山~富山~津幡経由)全線(和倉温泉まで)
  • 氷見線(岐阜~高山~富山~高岡経由)全線(氷見まで)
  • 城端線(岐阜~高山~富山~高岡経由)全線(城端まで)

青春18きっぷと併用した北陸方面への旅行は、
北陸おでかけtabiwaパス(ICOCAで購入、大人2,900円、小人1,160)
各種第三セクターが発売している企画乗車券があります。
ハピラインふくいIRいしかわ鉄道あいの風とやま鉄道えちごトキめき鉄道

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【東海地方】

※路線図は省略

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>

  • 東海道本線 平日は熱海まで、休日は沼津まで
  • 中央本線(中央西線)全線(塩尻まで)
  • 関西本線 全線(名古屋まで)
  • 高山本線 久々野まで
  • 紀勢本線(亀山経由)三ノ瀬まで
  • 武豊線 全線
  • 太多線 全線
  • 飯田線(豊橋経由)平岡まで
  • 身延線 平日のみ西富士宮まで
  • 名松線 全線
  • 参宮線 全線

<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • 東海道本線 全線(熱海まで)
  • 高山本線 飛騨国府まで
  • 紀勢本線(亀山経由)二木島まで
  • 飯田線(豊橋経由)飯田まで
  • 飯田線(塩尻経由)平日のみ伊那松島まで
  • 身延線 芝川まで
  • 伊東線 平日は伊東(伊豆急 川奈)まで、休日は伊豆多賀まで
  • 御殿場線(裾野経由) 平日は相模金子まで、休日は岩波まで
  • 御殿場線(国府津経由) 平日のみ上大井まで

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

  • 高山本線 全線(富山まで)
    ※富山から高岡経由で氷見線・城端線へも当日中に到達可
  • 紀勢本線(亀山経由)全線(新宮まで)
  • 飯田線 全線
  • 身延線 全線(甲府まで)

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【関東・甲信地方】

※路線図は省略

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>

  • 篠ノ井線 平日のみ塩尻~松本まで

<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • 東海道本線 平日は藤沢、休日は国府津まで
  • 中央本線(中央東線)平日は富士見、休日はみどり湖まで
  • 篠ノ井線 松本~平日は姨捨、休日は坂北まで
  • 伊東線 平日は伊東(伊豆急 川奈)まで、休日は伊豆多賀まで
  • 大糸線 平日のみ梓橋まで

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

【★長】印は長野~豊野まで北しなの線を利用(別途運賃260円)

  • 関東地方(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県)
    緑線青線のエリアと下記の途中までしか行けない区間以外は全路線
     
  • 水郡線 全線(水戸経由のみ可)
  • 飯山線(長野経由【★長】)全線

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【東北地方】+新潟

※路線図は省略

<始発に乗って現地に2時間以上滞在できるエリア>
<始発に乗って終電までに往復できるエリア>

  • なし

<始発に乗って当日中に片道で行けるエリア>

【★長】印は長野~豊野まで北しなの線を利用(別途運賃260円)

  • 東北本線 小牛田まで
  • 奥羽本線 庭坂まで
  • 信越本線(上越線経由)柏崎~長岡~新潟まで
    • ※新津より先は24時を回るため追加運賃必要
  • 信越本線(長野経由【★長】)直江津~新潟まで
  • 羽越本線(長野経由【★長】)村上まで
  • 常磐線 全線(仙台まで)
  • 飯山線(長野経由【★長】)全線
  • 磐越西線(長野経由【★長】)新津~津川まで
  • 磐越西線(郡山経由)郡山~喜多方まで
  • 磐越東線(郡山経由)郡山~小野新町まで
  • 磐越東線(いわき経由)平日のみいわき~郡山まで可
  • 仙山線 仙台~愛子まで
  • 仙石線 あおば通~仙台~東塩釜まで
  • 水郡線(水戸経由)郡山まで(全線、郡山経由だと磐城棚倉まで)
  • 越後線(長野経由【★長】)吉田~新潟まで(柏崎方面不可)
  • 弥彦線(長野経由【★長】)東三条~吉田まで(全線)
     
  • のせでん沿線を車移動して川西能勢口の始発に乗れる場合は、以下まで移動可能 なお駐車代
    • 東北本線 石越・利府まで
    • 奥羽本線 庭坂~山形~天童まで
    • 羽越本線(長野経由【★長】)土休日のみ村上~鼠ケ関まで(平日不可)
    • 磐越東線 平日・休日とも縦断可能
    • 仙山線 全線(仙台→山形まで)
    • 越後線(長野経由【★長】)土休日のみ吉田~柏崎まで(平日不可)

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【北海道地方】

のせでん沿線からでは、青春18きっぷだけで1日で北海道へは到達できません。
「青春18きっぷ 北海道新幹線オプション券」を使用するにしても、
新函館北斗駅に到着するのは平日なら2日目の夕方、休日だと2日目の夜になります。

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まとめ

いかがでしょうか。
これをご覧いただければ、いろんな旅のプランが立てられるはず。
(実際に行くかどうかは別として、プランを立てるだけでも楽しいはず)

なにかの参考になれば幸いです♪♪

 

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【注意・免責事項】

なお、ここまでの記載については、以下の事項を考慮していません。

それぞれ、ご注意ください。

  • 冒頭に記載の通り、平日ダイヤと休日ダイヤで到達できる最果てが大きく変わる路線があります。
    一部の例外を除いて休日ダイヤでは1日で行ける範囲が狭まります。
     
  • あくまで「のせでん沿線」を基準にしたルートです。
    妙見口を始発、終電のベースにしています。大阪発のルートではありません。
     
  • 2024年8月時点での情報です。
    • 災害などで不通になっている区間がないか、事前にご確認ください。
       
  • 実際の乗り換え時間などは、各乗換案内サイトでご確認ください。
    「これ緑線青線または赤線になってるけどどうやって行くの??」
    といったご質問があればコメントまでどうぞ。
    なお歩く速度は全て「急いで」に設定しています。
     
  • 今さら「18きっぱー」の皆さまに説明するまでもありませんが、
    食事や観光の時間は一切考慮していません
    青線または赤線の果てに近づくほど、食事や観光の時間は無くなります。
     
  • 川西~大阪(梅田)間のルートについては、
    阪急(川西能勢口)利用とJR(川西池田)利用の、両方の場合があります。
     
  • 緑線青線は「同一ルートで日帰り往復できる」ラインとなっています。
    微妙に赤線になっているところ(紀勢本線など)でも、
    行きと帰りを別ルートにすれば日帰りできるパターンはあるので探してみてください。
     
  • 第三セクターなどの私鉄線を経由するルートの場合、その運賃は別途必要になります。
    今回は北陸地方の旧在来線ルートを除外(通過利用の区間を除く)しましたが、
    以下のルートについては区間が短くそこからの分岐が多いため、細線で記載しています。
    • 「北しなの線 長野駅~豊野駅(260円)」(飯山線~新潟・直江津方面)
    • 「福岡市地下鉄 博多駅~姪浜駅(300円)」(筑肥線~唐津・伊万里方面)
       
  • 終着駅の到着時刻が24時を回る場合は、
    24時を越えて最初に停車する駅~終着駅までの別途運賃が必要になります。
    (翌日も青春18きっぷで移動する場合は問題なし)

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【関連リンク】

<前回の記事>(2022年版)

 

 


(NOSE KNITs – のせでん沿線の魅力紹介WordPress)

 
鉄道コム


【直近の鉄道イベント情報】

Tetsudo.comより)


 

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