『車両点検のため車両を取り替えます』って、何をやってるの?

のせでんコラム

 

平野以北にお住まいで日頃からのせでんをご利用の方なら1度は遭遇したことがあるはず。それは……

『車両点検のため、平野駅で車両を取り替えます。』

平野よりも南にお住まいの方だと
「車両取り替え……?」
「そんなのあったんだ?」
「取り替えって、あんな巨大な電車をどうやって取り替えるの?」
と思われる方もいらっしゃるはず(?)

また、車両取り替え経験者でも
「取り替えられた後の車両はどうなるの?」
という疑問が残るはず(?)

具体的にどう車両を取り替えるのか、今回はそんな車両取り替えの一部始終をご紹介いたします。

2020年現在のダイヤでは日曜祝日ダイヤの平野駅15時28分発の電車が点検のため「点検のため車両取り替え」されるダイヤになっています。

これは車両ごとの走行距離を調整する処置の一環で、たとえばお盆や年末年始のように土日ダイヤが続くと同じ車両がいつまでも入庫できず点検や洗車ができないという課題が発生するためです。
(現行の土日ダイヤでは朝の妙見口始発列車が夜は妙見口ゆき終電となり、翌朝も妙見口始発列車になります)

また、これ以外に車両故障時や動物と衝突したとき、その他の走行距離調整が必要になった場合など、臨時で車両取り替えが行われることもあります。
では、一連の流れを見ていきましょう。

取り替え時刻の5分ほど前になると、取り替え後となる川西能勢口ゆきの電車が
平野車庫から平野駅の3号線に入ってきます。
取り替え時刻になると、妙見口方面から平野駅の2号線に川西能勢口ゆきがやってきます。

2号線に入ってきた電車が取り替えられる電車となるのですが、行先は「平野」ではなく「川西能勢口」となります。

これには2つの理由があり、1つ目は「平野」表示だと乗り換えたくないお客さんが電車を見送ってタイムロスさせてしまうため。
2つ目は臨時取り替えの場合や、逆に所定ダイヤである日曜祝日の15時28分に取り替えをしない日もあるためです。

2号線に入ってきた電車では、手前の一の鳥居を出たタイミングで車両取り替えが行われ、乗り換えが必要になることが事前にアナウンスされています。
そのためドアが開くとお客さんは一斉に3号線の電車に乗り換え。
車両取り替えのタイミングでは助役さんもホームにやってきて、イヤホンなどでアナウンスを聞いていないお客さんにも乗り換えを促します。

そうしてわずか1分足らずでお客さんの乗り換えは完了。
所定の30秒の停車時間に対してほとんど遅れを出すことなく、
お客さんを乗せた3号線の電車が川西能勢口へと出発します。

さて、3号線の電車が発車後、取り替えられた2号線の電車はどうなるのか……?

(行先表示幕は乗り換えの間に「回送」に変わっています)
ほどなくして平野駅を出発し、少し進んだところで停止。
(谷川踏切より少し手前に停止線があります)
しばらくして電車が折り返し、逆走状態で平野駅の3号線に入ってきます。
3号線に到着した電車は再び向きを変え、車庫へと入っていきます。
このまま洗車する日もあります。
この日は三度四度と向きを変えながら、車庫の一番奥のラインへ。
しばらくしてパンタグラフを下ろし、本日の営業は終了。
車内清掃や簡易点検ののち、翌日また出庫して営業運転に入ります。

 

 


(NOSE KNITs – のせでん沿線の魅力紹介WordPress)

 
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