【能勢町】大阪梅田駅の『鹿角座公演ポスター』にはどれぐらいの広告宣伝費がかかっていたのか?

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目次


前置き

毎年6月に能勢町の淨るりシアターで開催されている
『能勢人形浄瑠璃 鹿角座公演』

国の選択無形民俗文化財にもなっている、
おおさかのてっぺん・能勢町が誇る伝統芸能の大舞台です。

今年(2024年)はそのPRのため、
付近のいくつかの駅に広告ポスターが掲出されました。
(過去には能勢電にヘッドマークが付いたこともありました)

このポスターの写真を撮って、
鹿角座公演当日(6/29~30)までに淨るりシアターへ行くと
記念の缶バッジがもらえるというキャンペーンも開催。

 
キャンペーン概要によると、
ポスターが掲出されていた場所と期間は以下の通り。

  • 能勢電鉄(5/24~30の1週間、計8駅)
    • 川西能勢口・絹延橋・多田・平野・畦野・山下・光風台・日生中央
  • 阪急電鉄(5/27~6/23の4週間)
    • 大阪梅田駅
  • JR西日本
    • 亀岡駅(6/10~16の1週間)
    • 川西池田駅(6/11~24の2週間)
       

実際には、能勢電鉄では
だいぶ早い段階からポスターが掲出されていました。
(筆者が最初に確認したのは5/14)

かわら版風と、視力検査風の2種類

もともと能勢電鉄は地元であることに加えて、
前年の「妙見の森」営業終了で自社広告が激減しており、
サービスで長期間掲出されていたものと考えられます。
(能勢電鉄では6月上旬までには掲出終了しています)

それと比べ、異変が発生していたのが阪急大阪梅田駅

大阪梅田駅の9号線ホームというTHE☆一等地
巨大な「お浄・るりりん」浄瑠璃人形とイラストのポスターが掲出。

ここでの掲出予定は5/27~6/23の4週間でしたが、
それをはるかにこえて7/8までポスターが掲出されていたのです。
(鹿角座公演が終了してもなお、能勢町をPRし続けていました。)

残念ながら7/8の朝ラッシュ後にポスター掲出は終了。
しかし次の新しいポスターは貼られていません。

おそらく次の広告主(6/24~7/21予定?)がおらず、
阪急側の御厚意で掲出され続けていたものと思われますが
それにしたって御厚意すぎます。
(後から能勢町に超過の2週間分の請求がいくのかもしれません……)

そこで今回は、能勢町側がこの場所に広告を出すのに
いくらぐらいかかっていたのか、追ってみたいと思います。

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阪急大阪梅田駅

阪急・阪神のみならず、
北大阪急行・神戸市交・大阪駅前地下道の駅広告は
阪急阪神マーケティングソリューションズというグループ会社が管理しています。

そのHPの中に、阪急大阪梅田駅の広告費用について記述が見つかりました。

阪急・阪神・北急・神戸市交・大阪駅前地下道 メディアガイド 交通広告媒体資料 – 阪急阪神マーケティングソリューションズ(67ページ)
(PDFで冊子をすべて読む場合はこちら

こちらの資料によれば、鹿角座公演ポスターが掲出されている
『梅田3階ジャンボシート』の広告費用は、
4週間契約で300,000円(税別)とのこと。
※平年は500,000円の所、2024年度は特別値引でこの価格のようです。

B0サイズ=縦1030mm×横1456mm。
それが8枚分となると、相当な面積になることがわかります。(縦2.06m×横5.824m)

公式ではなく他の業者を経由した場合も、
価格帯はあまり変わらないようです。

ということで、鹿角座公演の主催者
(能勢人形浄瑠璃実行委員会・能勢町教育委員会・能勢町・能勢人形浄瑠璃鹿角座)
が阪急に支払った広告宣伝費は、
消費税を足すと330,000円ということになります。

これで本来の期間である4週間を大きくこえて
能勢町をPRし続けられるとなれば、見る人が見れば安いものかもしれません。
(もしかすると後で超過料金を請求されるのかもしれませんが、
 筆者含め外野にそれを知る術はありません……)

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なお他の駅は


能勢電鉄の各駅

ここまできたら、他の各駅に掲出されていたポスターの
広告宣伝費も見ていきましょう。

能勢電鉄の場合は阪急のグループ会社等を通さず、
直接申し込みが基本となります。
当サイトをお読みの貴方も、出そうと思えば駅に広告を出すことが可能です。

(価格帯や問い合わせはこちらから)
交通広告|のせでん【能勢電鉄】

能勢電鉄に掲出されていたのはこちらのB2ポスター2枚。

駅によって1週間掲出するための料金は異なりますが、
上記ページ内の『駅貼広告(単貼)』というメニューで計算していくと・・・

  • 川西能勢口・多田・平野・畦野・山下・日生中央:税込13,200円
  • 絹延橋・光風台:税込8,800円

ということで、合計 96,800円ということになります。
(※各駅に2枚1セット1週間の価格で計算していますが、
 複数セット掲出駅がもしあった場合はそのぶん増えます。)

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JR川西池田駅・亀岡駅

川西池田駅と亀岡駅は、
こちらのデザインのB2ポスターが掲出されていました。

JR西日本の駅や車内に広告を出したい場合、
こちらのサイトより費用を調べることができます。
(JR西日本のグループ会社「JR西日本コミュニケーションズ」)

JR西日本交通広告料金表(メディアガイド)(2024年度版)
交通媒体社|事業紹介|株式会社JR西日本コミュニケーションズ – Jコミ

こちらのページ内の「駅ポスター」という所を見ると、
駅ごとに等級が設定されているようです。
それに当てはめてみると、以下のように算出できました。

  • 川西池田駅(8等級)
    • B2ポスター1枚×2週間=税込15,400円
  • 亀岡駅(10等級)
    • B2ポスター1枚×1週間=税込5,720円

ということで、合計 21,120円ということになります。
B2ポスターを1枚、1~2週間出すだけなら、
JRの駅はかなりリーズナブルなようです。

なお補足として、川西池田駅の「8等級」という数字は
ぱっと見では下のランクのように感じられますが、実際はかなり上位のようです。

(等級はS1~15の16段階で、近畿エリアの内訳は以下のような感じ)

  • S:大阪のみ
  • 1:京都のみ
  • 2:天王寺のみ
  • 3:三ノ宮・京橋のみ
  • 4:新大阪のみ
  • 5:神戸・鶴橋のみ
  • 6:高槻・茨木・尼崎・元町・明石・姫路・新今宮・北新地の8駅
  • 7:草津・西明石・西九条・宝塚・JR難波・和歌山など計18駅
  • 8:大津・長岡京・吹田・王寺・久宝寺・川西池田など計40駅
  • 9:彦根・須磨・野田・大阪城公園・新三田・関西空港など計32駅
  • 10:東淀川・さくら夙川・杉本町・猪名寺・中山寺・亀岡など計27駅
  • 11~15:省略

川西池田は関西空港よりも等級が上だった……!!

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ちなみに昨年は

ちなみに昨年(2023年)は、阪急の
大阪梅田駅・十三駅・西宮北口駅・京都河原町駅に
B0~B2のポスターが掲示されていました。
(相場が変わっていると思われるので広告費の調査は無し)

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編集後記

ということで、今回は各駅に掲出されていた
ポスターの広告費を調べてみました。

「けっこうかかっていた!!」と思われた方も、
「安い!!」と思われた方もおられるでしょう。

ひとつの目安・知識としてお納めくださいませ。

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関連リンク

 

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(NOSE KNITs – 能勢電鉄と沿線を応援するサイト!)

鉄道コム

 

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